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真っ直ぐにそう尋ねられれば、金髪から目を反らすことが出来なくなった。
てゆーかこの金髪、目赤いんだな。
…宝石みたいだ。
「……なァ、」
「あ?」
「すごい失礼なことをした。謝る。図々しいかもしれないけど、もしアンタがよかったら――…」
――…俺に協力してくれないか?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ココがお前ン家か…。意外と普通だな」
「俺もそう思う。本当にじいちゃん、莫大な遺産とか残してんのかな」
あれから、俺と金髪は俺の家にやって来た。
でも正直驚いた。
あんな不快な思いをさせられても俺に協力してくれるなんて…。
「なァ群青」
「え?あ、何?」
「開けてくんね?家の鍵。別にピッキングしてもいいんだけどよ」
「おまっ!?家主を前にしてピッキング宣言すんなよ!!」
油断ならないなコイツ!
そう悪態を吐きながらも、素直に家の鍵を開ける俺は結構律儀だと思う。
あ、てゆーか…
「なァ金髪」
「あ?何だ?つーか金髪って俺ェ!?」
「アンタ以外に金髪なんていないだろ。てゆーか、俺まだアンタの名前…」
「ん? うぉーー何コレ黒電話!?俺ホンモノ初めて見たーーー!!」
「…聞けよ」
黒電話にテンションが上がったのか、金髪の耳に俺の声は全く届いてないみたいだ。
勝手にズカスガと家の中探索しまくってるし。
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