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テンクウの背中には、黒くて大きな羽があるのです。
まるでカラスのような、黒くて…それでいて、美しい羽が。
ミヤは、その事を知っていました。
小さな頃、テンクウから聞いたのです。
それでも、ミヤはテンクウを受け入れていました。
何故なら、ミヤはテンクウの大切な人だから。
「ミヤ」
テンクウが小さく言いました。
「?」
「ずっと僕の側にいてね」
小さく小さく、消えかかる声で言いました。
ミヤは笑って答えます。
「当たり前だよ。
私たちは、ずっと一緒だもん」
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