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「な、なんなのよこれ…!」
華が青ざめた顔で言った。
「…栞は?栞は無事なのかな?」
千奈美が言った。
「分かんないよ…!もう何が何だか…」
夏世が頭を抱えて座り込んだ。
「とにかく賢治の家に行ってみようよ!栞が心配だよ!」
私が叫ぶと
「そうだね!」
「何が起こってるのか知りたいしね!」
千奈美と華はそう言った。
「…嫌だ。」
そう言ったのは夏世だった。
「夏世!あんた栞が心配じゃないの!?」
千奈美がうずくまっている夏世に向かって叫ぶ。
夏世は立ち上がって
「みんなは怖くないの!?死んじゃうんだよ!?栞のお母さんみたいにあたしはなりたくない!」
夏世は大声で叫んだ。
普段の夏世とは思えないほどの迫力だった。
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