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始まり
私達はメールを絶やす事はなかった。
卓志はバイト中でもメールをしてきた。
私は何も思わず返信していた。ラブラブなんだと浮かれていたから。
次の日から栞が学校を休み始めた。
理由を聞くと風邪だとゆう。
でも1週間近く休んだので、さすがにおかしいと思い、夏世、千奈美、華、私でお見舞いに行く事にした。
栞が好きなドーナツを手土産にして私達は放課後、栞の家へ向かった。
栞の家へ向かう途中も、卓志からのメールはきた。
『今、何してんの?』
卓志は5回に1回はこのメールを送ってくる。
『栞の家にお見舞いに行ってるよ。』
返して携帯を閉めるともう返信がきた。
『誰と?』
『友達とだよ。』
そう送って1分も経たないうちに
着信
(卓志)
私は何だか怖くなった。
あまりにも早すぎる対応に。
私は携帯をカバンの奥へと押し入れた。
「電話いいの?」
千奈美が不思議そうに聞いてきた。
「い、いいの!親からだから。」
私はとっさに嘘をついてしまった。
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