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小さかった時の事は曖昧にしか覚えてないけど、楽しかったときの思い出だけは不思議と思い出せた。
色んな思い出が溢れ返ってくる。
溢れ落ちる涙と同じように。
そして、いつの間にか寝てしまっていた。
葬式の日はあっという間だった。
でも僕は、何もかも無気力。
花奈さんから貰った向日葵の種は、庭に埋めてある。
葬式から帰ってきて、すぐに埋めたんだ。
僕は埋めているときに、花言葉を思い出した。
『あこがれ』
花奈さんに憧れてたのかもしれない。
好きって気持ちは確かにあったけど、憧れているってのもあったと思うんだ。
元気で明るくて、周りを笑顔にする花奈さんに。
だから、本で花言葉を見たときにあの言葉に、何かを感じたんだと思う。
僕にとっても、向日葵は特別な花になった。
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