「短編小説1」

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僕の想いは届かない。 花奈さんはきっと僕の事を、弟のように思ってるから。 それを僕は理解してる。 理解してるけど、好きって気持ちに変わりはないんだ。 楽しそうに話してるのも、たまにわかんないようなことをしたりしても、行動が歳に合ってなくても。 僕は、そんな花奈さんを見てるだけでも胸がドキドキする。 この音が聞こえてるんじゃないかって、思うときもあるほどだ。 ご飯を食べ終わり、約束通りに花奈さんの奢りでファミレスを後にした。 「じゃあ、私はバイトに戻るね♪」 「うん。気を付けてね」 「翔君もね♪」 途中の道で、花奈さんとは別れた。 僕はまるまる残った千円札が入った財布を手に、本屋さんへとむかった。 欲しい本が見当たらなかったから、店を出ようとしてふと目についた本があった。 花言葉に関しての本だった。
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