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ここは変わらんな。
王星の地をカルメンが踏むのは七年ぶりだ。
おさない日々をすごした王星はカルメンにとって第二の故郷のようなものだ。
森の中にある透明な氷のような島にたたずむ美しい厳格な城。
正面に見えるの白い岩でできた門は王族だけが出入りを許されている。
そしてその隙間から険しい山のように頭をだした魔法使いの塔……。
『カラー、綺麗でしょう。』
王家の王妃だけが入れる白い洞窟に入れてもらった時をおもいだす。
淡い紫の花が先、そこは精獣のお産する巣であり妖精達の子育て場だった。
王妃メリッサは、末王子と末姫を産んでから床にふしているという。
「カルメン、我が娘。美しくなったなあ。」
王ラルゴが年老いた顔に笑顔を浮かべる。
ホセにならい片膝ついて挨拶をする。
「ゆるりと休まれよ。城の中は自由に歩いてよいからなカルメン。私とホセは話しなどでいそがしいんでな。」
優しく、カルメンを抱きしめ王は微笑んだ。
ラルゴにとっても娘どうぜんのカルメンは王子達とかわらない。
ほんとうは姫として向かえたいというが本音だ。
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