ラビンス

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  白の中庭は真ん中には『魔法使いの塔』の白いおおきな塔がそびえまわりはこネオスだけに群生する貴重な植物『リラ』のツタが木々にからまる林になっている。 それをかこむように花々が咲く庭園がある。   庭園を窓からカルメンは花々が輝くのを見ていた。 「カルメン様お久しぶりです。」  白くて額に角をもつライオンのような聖獣があいさつする。 「レンカ、立派になったなあ。」 王妃つきの聖獣サディの妻であるレンカだ。 彼女はタイガという白いライオンに角がはえたような聖獣である。  「お部屋に案内いたします。」   美しい銀髪の女性に姿を変えふりかえる。   窓に目をやると木陰に隠れるようにいるカミ王子が目に入った。 丸見えでわないか。 思わずクスリと笑ってしまった。 昔はよく王子達と一緒に勉強したり遊んだりしたものだ。 もうあの頃には戻れないのだな。 マナ姫は王妃とうちとけただろうか? 離宮にいたか細い少女をふと思いだす。  王が田舎娘とつくった子供だとかでメリッサが嫌がり会いもしなかったという。 不備におもったラルゴは離宮に彼女を写し信頼できる者のてにゆだねたという。  王子や王の前にはけして姿をみせない姫もカルメンとわうち溶けイロイロなことを話しくれた。 
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