傷ミ

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ボクが「僕」の中にうまれて どれぐらい経つのだろうか… 毎日のように降り注ぐ暴力と言葉が矢のように… 『バケモノ!』 『サワルナッ!』 『ケガワラシイ』 これを毎日、「僕」が、ボクが受けていた。いや、受けている…? もう、ワカラナイ… 「ねぇ、どうして泣いているの?」 ある日、何も知らない「僕」が質問してきた。 今まで眠っていた「僕」は「ボク」のことは知らない。 「「僕」が泣いているからだよ」 嘘、ウソ、うそ。 「僕」じゃなくて「ボク」が泣いてるんだよ… 「ねェ、誰カ…キヅイテ…」 守る為に生まれたのに、いつしか“それ”は     ―助 ケ を 求 メ ル 。―
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