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──今までのいわゆる“ケータイ小説”と呼ばれるものと自分の作品が違うところは何だと思いますか?
さ:うーん、自分では違いを意識した事は無いので、わからないんですが…。
読者さんからのリアクションに限って言えば、学園恋愛小説にも関わらず、ありがたい事に大人の男性の読者さんも「感動した」「泣けた」という感想を数多く寄せて下さることでしょうか。
男性でも、女性向けの恋愛ものを読まれている方はけっこう多いみたいなんですが、熱いメッセージまで下さるという部分には大きな喜びを感じます。
――それはなぜだと思いますか。
さ:読者さんが優しいからだと思います。いえ、本当に。
どんなにあがいても、やっぱり読者さんの目は書く側より一枚上手(うわて)なんですよね。例えば、物語を進めるために登場人物に安易にセリフを言わせたり行動を起こさたりすると、その『嘘』はすぐに見抜かれてしまうんです。
そこを何とか頑張ろうと足掻いている私を、暖かい目で見守って、応援して下さっているんじゃないでしょうか。
それでも私は、その敵わない『神の目線』に挑戦し続けるわけですが(笑)
――その挑戦というのは、具体的にはどんなものですか。
さ:例えば、『放送禁止。』でも『校則違反。』でも、ミステリーのロジックを使っています。
伏線を張って種明かし、という仕掛けをするんですが、それがただの答え合わせにならないよう、登場人物の心情や周囲の人物達の想いなども絡め、解き明かす過程を特に大事にするよう心がけています。
『謎』を作り出すのも『恋』をするのも同じ『人間』なので、『謎ありき』『恋愛ありき』になってしまわないよう、しっかりと『人』を描く事で、読者さんの期待に応えたいと思っています。これからも引き続き、挑戦を続けたいです。
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