サル吉とぐりずり

5/6
前へ
/11ページ
次へ
「わしゃあのー!」 〓サル吉(本名:吉川マサル)は 夕焼け空に向かって一人叫んだ。 〓「世が世やったら天下穫ってた男やぞ!おうっ!!」 その悲痛な叫びわ 暮れなずむ秋空に虚しく消えて行く。 今日の大井🐴は最悪だった… サル吉は一円も無いはずのポケットぉ探った。 そこにゎタバコの 潰れた空箱だけが入っていた。 サル吉は空箱をキツク握り潰すと それぉ空に向かい放り投げる。 空箱は秋風に流されながら落下し 夕映え映る静かな池の水面に 美しい波紋ぉ織りなした。 するとどうだろう。 池の底からザバザババーと轟音を立て 潜水艦のように女神が浮上した。 〓「いけませんよサル吉」 〓「…なんだんねん、いきなし」 〓「ゴミはきちんとゴミ箱に」 〓「…どドツムのバネみょみょ~んなネぇちゃん?」 〓「エコ、エコですよこれからは」 〓「またややこしいのが出て…」 〓「いいでしょう。それでは2択問題です」 〓「…何のこっちゃ」 〓「金の斧、鉄の斧、あなたが落としたのはどっち!」 可愛い女神は 刃渡り50㎝以上ある大きな斧を 両手で軽々突き出した。 〓「…‥」 〓「さあーどっち!」 〓「…‥」 〓「どっちっち」 〓「あほんだらぁ!どっち持っとっても銃刀法違反でム所行きやー!!」 〓‥サル吉ぴんぽん
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加