確信する気持ち

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 「京の生鱈奈良生なまっ! あーん、噛んじゃった……」  「きょうのなまだらならなままながつお」  「わーっ、むかつくっ!! サラッと横で言うの禁止ですよ」  「新人シャンソン歌手による新春新人シャンソン賞…萌優、噛むんじゃないか?」  「えー、言えますよぉ!」  腕の中でうずくまって呟いていた彼女は体を起こすと、ソファーの上に膝立ちになった。  目線が少しだけ俺より上になる。  両手を握りしめて、  「新人シャンソン歌手による新春新人シャンソンそう! ……噛んじゃった……!!」  強気で言い始めたのに、最後に詰まって噛む彼女。  その落ち込みがあまりにもおかしくて、ぶはっと笑った。  「と、ときなりさんっ! 笑うの禁止です!!」  「クックックッ……腹、痛い」  「もーっ!」  怒りながら、俺の口を塞ぎにかかる。  どうも彼女の得意技らしい。  それをよけながら両手を掴むと、そのまま引き寄せた。  「わっ」  倒れこみながら叫ぶ彼女。  それすらも可笑しくて笑いそうになる。
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