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一樹くんはそう言ってから私に目配せする…
何かと気にかけてくれている
別に大丈夫なのに……
一応、大丈夫だよ、という合図を目で送る
分かってくれたのか、一樹くんは「じゃあ内藤席に着け~」と促す
女子からの視線が痛かったのは言うまでもない
「安藤さんのくせに生意気!」
「あんな地味子の隣じゃ雅くんが腐っちゃう!」
「そうよ!安藤さんの分際で!」
……じゃあお前らはどれだけいい身分なんだよ
と突っ込みたいのは山々だけどぐっとこらえる
そして、内藤雅がコツコツと近づいてきて、私の隣の席に着いた
雅「………」
隣から感じる視線は気のせいじゃないと思う
沙『…なんですか?』
私はその視線に耐えられなくなって、周りの女子に聞こえないように話かけてみる
雅「………お前地味だな」
……ムカッ
初めて会った人への一言目がそれですか
沙『あなたには関係ありませんよね。モデルだかなんだか知りませんが調子に乗りすぎじゃないんですか?』
私が(女子に聞こえないように)そう返すと内藤雅は目を丸くした
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