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私の仕事場は、家から歩いてそう遠くない距離にある。
海沿いに同じような工場が少し距離を置いていくつも建ち並ぶなか、村の1番端に建つ小さな煮干の加工場が私の仕事場だ。
社長と社長の奥様と、30〓40代の作業員が私を含め5人の和気あいあいとした職場である。
特に、年の離れた主婦の人ばかりなので二十になったばかりの私は妹や娘のように可愛がって貰っていた。
工場についたが、まだ誰も来ていない。
時計を確認すると、7時半を過ぎた所だ。
仕事開始は8時からなので、取り敢えず指定の帽子をかぶりエプロンを着けて身支度をし作業の準備を始める。
煮干しを選別する為に使う籠や箱を並べたり、台車を配置して次を考えていた所で後ろから声をかけられた。
「おはよう、小鳥ちゃん!」
1人の女性が工場へ入って来る。小さな身体に少し小太りの50代の女性、この工場の社長婦人だ。
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