No Trixx!!!!

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とある国の、とある街の片隅。 メガネ野郎こと琥太郎は、この街で料理店を営んでいた。 もうすぐ開店1周年。 大繁盛……とまではいかないけれど、そこそこリピーターがいるおかげで、なんとかかんとかやってこれた。 息子も産まれたので益々頑張らなくてはいけない。 って矢先にコレか。 胸の内で文句を言いつつ、反面、まぁいいかと思っていた。 さっき出ていったチビ介も、この店の常連なのだ。 だから、またすぐ来るだろう。という思いがあった。 今日の不足分はきっちり勘定してメモしておこう。 次、足りなかったら皿洗いでもさせよう。素直に聞くと思えないが、少々脅しても大丈夫だろう。 何てったってあのチビ介、 態度がデカイ。 チビのクセに。 琥太郎は、ブツブツ文句を言いながら皿洗いをするチビ介を思い浮かべると、ニヤリと口の端を歪めた。 皿をワザと溜めといてやろうか。 そんな算段を浮かべながらカウンターの上を拭いていると、チリンと軽くベルが鳴った。 来客だ。
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