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学校にいる時間は時間が流れるのが早く感じ、気が付けば一時限目が始まっている。
奈帆は授業中、シャープペンで頭をつつきながら隣に見える眩しいほど青い空を眺めていた。
運のいいことに、今の席は一番窓際の席だった。 窓際は人目につかなくて、何より心地がいい。
夏休みが近付いてきた最近では、本当にどこもかしこも暑かった。
奈帆が行く先々は、学校も含めて冷房設備が完備されている所ばかりだったが。
先生が黒板に数字を並べていくのを、どこか遠い目で見る。
大切な部分をノートに書き写しているうちに、それを邪魔するように鐘が鳴った。
「もうすぐテストですから、しっかりと復習しておくように」
最後に、先生から皆へ忠告が発せられる。耳を痛くしていないのは奈帆だけだった。
いつも学校へ来てはこれの繰り返しだ。いつしか、青かった空には白い雲がかぶさっていた。
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