除霊屋との出会い

5/11

11人が本棚に入れています
本棚に追加
/65ページ
「そうですよ。 本当に出来るのなら見せて下さい!」 「んー、そうねぇ。」 女の人は辺りを見回す。 「あ、あの子がいいわ!」 と、ジョギングをしているおじさんに指をさす。 「あのおじさんがどうしたのですか?」 女の人は僕の顔前で人差し指を立てる。 「うーん、結構悪いのが憑いてるわね。 あのままじゃ先は長くないわ。」 「ええ?!何急に恐ろしい事を言ってるんですか!」 不謹慎にも程がある。 「大丈夫よ、今から除霊してあげるんだからね。」 と、小さな巾着袋から一枚の紙を取り出した。 その切手大くらいの大きさの紙を、彼女はおじさんに向けてフッと息を吹き掛ける。 紙はありえないスピードで飛んでいき、おじさんに命中した。 「ふぐぁ?!」 おじさんは地面に倒れた。 「うわ、大変だ! 救急車呼ばないと!」 携帯を取り出した僕を彼女は止める。 「大丈夫・・よ、憑いていたモノ、払っただけだからぁ・・!!」 と、妙に彼女は興奮していた。
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加