またもう一度…

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 今ハマっているものは『南川 杏奈』状態だった。 でもそんな中でもサッカーにはこれまで以上に頑張っていた。 最後の大会が迫る。 背番号10を渡され、気合いが入っていた。 試合前日、母親が突然言った、 「杏奈ちゃんがサッカー大好きらしくてね、見に来るらしいわよ」 それを聞くと妙に気持ちが高ぶった。 この瞬間だけ壁が無くなったように感じられた。 一つ一つ、壁を乗り越えて、もう一度南川の隣に居場所を作りたい。 そう思わずにはいれなかった。 そして先ずは、試合に勝ってから、久しぶりに話す事から始めよう、と心に固く決めたのだった。
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