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「誰?!隠れてないで出て来たらどうなの!!」
とは言ったものの、さっきは出て来て欲しかった人影なのに、今は何となく出て来て欲しくない。
矛盾しているのは百も承知だけど、何だか禍々しい気配がする…
ゴクリと唾を飲み込んだ時、また暗闇の先からクスクスと言う笑い声が響いた。
「何…何なのよ…」
恐ろしい気持ちもあったが、このまま待っているのは性に合わない。
私は恐る恐る歩を進め、球体の端から端へと移った。
「うん…?見えないな…やっぱり誰もいな…」
『何処を見てらっしゃるんですか?』
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