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彼は私と同じ球体の中に、何事も無かった様に、まるで初めからそこに居たかの如く何気ない仕種で佇んでいた…が、恐らくまともな人ではないだろう。
私の第六感が危険だと告げている。
逃げ出したい衝動に駆られたが、生憎彼も私も出口の無い球体の中。
出来る事と言えば、なるべく距離をとる事ぐらいだった。
「あ…貴方、誰なの…」
声が裏返った…
が、緊張でおかしくなりそうだったので、仕方ないと思う事にしよう…
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