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恐怖心を隠す様に、それでも目からは力を失わない様に。
私がその男性を睨みつけると、彼は『おや?』とわざとらしく驚いた後、胸元に片手をやり、恭しくお辞儀をした。
『これはこれは…。名乗り遅れました事、申し訳ございません。私は死を司る神々の一人。貴女様方の世界で言うところの死に神…でございます』
「死に神?!」
目の前の男性は突拍子も無い事を口にした後、お辞儀を止め、口元を三日月形に上げながら、とても嬉しそうに『はい』と続けた。
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