THE 1ST 起点

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帰り道も何も頭に入らずにゆっくりと歩いて帰る。 もくずに殴られたことなんかどうでもよくなる、考えられるのはあの不思議な力のことだけ。 景色が色を変え、時間が半分くらいのスピードで流れる(もっとも教室ではそれは確認できなかったが)あの力は確実に存在する。 どうやったらできるんだろう。 あの力は今日突然うまれた。 そして一日に二度、それを発動することが出来たということはそこまでやるのは難しくないだろう。 朝の事故で壊れた自転車を拾って家まで歩く間、あの力が出る気配は全くなかった。 「ただ…いま」 家のドアを開け靴を脱ぐとあくびがでた。 家についてものすごい睡魔にかられてきたから自分の部屋に行く。 何も今日はこんなに疲れるようなことはしてないはずだけど、あぁ…もくずに殴られたんだっけ。 ベッドに気絶したかのように倒れて眠りについてしまう。 気がついた時には僕の目の前にはいるはずのない人がいた。 「なんで…お前がここに?」
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