ケース①

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事の始まりは三時間程前に遡る 「透、ちょっと面白いDVDあるんだけど、見る?」 そう、仕事終わりに言ってきた仕事の同僚、名前は確か、土田と言う、所謂、好青年、今時の若者と言うの様な奴だ しかし、好青年なのは見た目だけ 実年齢は既に三十路を超えており、話の内容の世代が微妙に合わない上、常にふざけた調子で話す為、正直、話すのに疲れる そんな俺はと言うと、先月に二十五回目の誕生日を迎えたばかりの若僧だ 名前は幕張 透 至って普通な顔、至って普通な性格、至って普通では無い趣味を持つ、しがないサラリーマンである そんな俺に土田はやや怪しげな、無地のディスクケースに入れられたDVDをまた俺に押し付けて来たのだ……
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