最初のサブタイトルは肝心だよね

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それは確かに諦めと哀れみの入り交じった様な目、豊は被害者の先輩として安全祈願の御守りだけを置いて第3家庭科室に戻って行った。 「これは…どう言う事?」 「んとね、コスプレ部ににゅーぶするかしないかによって変わるネ」 そんな事を言っている内にコスプレ部部長の北村冴江(キタムラサエ)が第1家庭科室に入って来た、しかも黒いスーツを身に纏ったサングラスの女性達を引き連れて。 「私は部長の北村冴江、単刀直入に言うわ」 凛とした立ち姿、メイドと言った感じではない雰囲気だ。 「夢野亜理子、我がコスプレ部の一員になりなさい!」 それは交渉などではなく命令だった、冴江の持つ入部届けにはすでに夢野亜理子の名前が書いてある。 「それはちょっと…、家の手伝いもあるし…」 「まぁ、急には無理よね」 想定内と言った表情だろうか、冴江は余裕たっぷりの笑みで要求を変えて来た。 「じゃあこれならどうかしら、一度メイド服を来なさい」 「え…いや…、それもちょっと…無理です」 亜理子の最後の言葉が駄目だった、それを引き金にニヤリと笑う冴江はこう叫ぶ。 「かかれっ!」 「えっ…」
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