第一章・プロローグ

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俺が魔王を倒しに 【魔王の城】 と呼ばれる魔王のご自宅にお邪魔したのは四日前。 魔王の城に響き渡る 「勇者が攻めて来た」 という悲鳴と怒声の声と共に ぞろぞろ湧いてくるその手下。 どいつもこいつも上位が付く 悪魔や睡魔、岩擬人に溶怪。 それが作り出す肉壁を斬り拓き 邁進しなければ、件の魔王には会えない。 背中の二本の剣を抜き、中腰に構える。 だが足は一向に前へ進まない。 …無理、無理だから! 一匹一匹の能力が桁違いに高い にも関わらずこのおぞましい数、軽く五十はいる。 一匹も倒せないで死ぬ サフィラのお告げを聞かずともわかる。 それでも足を震わせ 腰が抜けなかった事に俺は自分を褒めてやりたい。
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