第一章・プロローグ

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死んでいる事を知ると 膝を付いて天を仰ぐ者 項垂れる者 涙を流す者、続々と王の死を嘆く。 …人間じゃないか。 その様はあまりにも人に似ていた。 だが嘆き、怒りが込み上げてくる。その矛先にいるのは俺だ。 「奴だ、奴を王に捧げろっ!」 一斉に殺気立つ群れ。 武器を構えようとした時 「カリュ」 「はぁ、了解です、イヴ様」 「おわっ!」 襟を思いっきり引っ張られ、本日二度目の尻餅強打。 「静まれ、皆の者、いいか? 良く聞け、姫の勅命だ アーシュリッシュ王に仕える前の王の下へ戻り、指示を貰え 以上だ」 「なっ!カリューヌどういう事ですか」 「そのままの意味だ それ以上でも以下でもない わかったらさっさと屋敷を出ろ」 「ですがっ!」 先ほど、魔族の群れを指示していた者が 銀色の髪の女、カリューヌに食い付く、が。 「口答えするか?」 直感が告げた様に 人の姿をした女二人はこの無数いる魔族達よりも強い。
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