1人が本棚に入れています
本棚に追加
校門をくぐる拓哉
そこには、4つの校舎と広い400㍍タータンのトラックが広がっていた
そのトラックを見ながら、拓哉は少し寂しそうな顔をしていた
くつ箱の前に貼っているクラス表を見て、自分のクラスに向かった
生徒はいなかった
それもそのはず、拓哉が学校に着いたのは、登校時間の1時間も前だったからだ
拓哉は横浜から引っ越して来たので、誰一人知り合いがいない
拓哉は誰もいないだろうと思いながら、教室に入った
すると、クラスには一人の少年が既に席に座っていた
拓哉は少し少年を見たあと、目を離し自分の席に座った
その少年とは席が隣だった
少し沈黙が続くと、少年が「君、南拓哉君やんな」と言ってきた
```―拓哉側―
あまり関わりたくはなかったので「そうだよ、よろしく」っと、言って話を終わらせようとした
すると少年が「やんな、100㍍で中学新記録を出した里島南中学の南拓哉やんな」っと、少年は少し興奮気味に言った
もうバレているから、仕方なく「そうだよ、君は陸上部かい?」っと、言った
少年「うん、俺の名前は門双馬(もん そうじ)。ってか、何で横浜の君が大阪の高校におるん?」
拓哉「お、親の用事でさ、大阪に住むことになったんだ」
双馬「へぇ~、そうなんだ、推薦で入ったのかと思ったわ、
俺は京都からきてん。
自慢じゃないけど、11.06で全国には行ってるねん。まぁ、10.57の君には負けるけどね」
最初のコメントを投稿しよう!