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【おい、どうした?大丈夫か?何かあったのか?】
ノイズ混じりの低い声が、私の受信機をさやさやと擽る。
【おい!応答しろ、千尋!】
高本さん。
高本さんの声。
私の名前を呼ぶ声。
『アァ、ゴメンナサイ…地球ガ、余リニモ綺麗ダッタノデ、ツイ〝声〟ガ出チャッテ…』
【…そうか】
暫くの沈黙。
何て静かなんだろう。
少しだけ、不安になる。
地球ではとても大きかった筈の私の身体は、今じゃこんなに小さくて、頼りない。
【お前、少し脳波が乱れてるぞ。
大丈夫か?】
酒焼けしたザラザラの声が、いつもより低くて小さい。
きっと心配してるんだ。
『大丈夫デス!』
出来るだけ元気に聞こえるように、機械音声のボリュームを張り上げる。
【本当か?】
『ハイ!ムシロ、念願ノ宇宙ニ来レテ、わくわくシテル位デスカラ!』
【本当にか?】
『本当ニデス!』
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