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「いいか、これから私は学会に発表しに行かなくてはならないんだ。君の陳腐な薬の自慢に付き合ってる暇は無いんだよ。」
「は、発情する薬が人類への貢献とは笑わせますな。」
三枝の挑発的な態度が汁木博士を若干怒らせた。
「そうさ、精力剤だよ。数が希少になったパンダをどうにか増やして欲しいと言われたんだ。
ちょっと歳を取っていたからと心配されていた老夫婦だったが、結果繁殖を成功させた、絶滅寸前のある種の猿へ投与したりした。
増殖により種の保存に成功したんだ。これは立派な貢献だろうが!」
「人間に置き換えるとかなり嫌な図ですね。」
「それは言うな。」
「しかし今博士がなさろうとしている事はまさにソレでしょう。」
「うむ。」
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