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しかし、立っているだけで体力が失われるという制約が、焦りを生んでいることも事実である。
故にゼータキャリバーは、決着を急いだ。
『ゼータバルカンッ!!』
両肩に装備された機関砲が火を噴く。
威力そのものは大したことは無いが、直撃して無傷とは行かない。
ブラックゼータキャリバーが距離を置いたことを確認すると、ゼータキャリバーは剣を正眼に構え、ブースターを四枚の翼のように大きく開いた。
『クリスドライブ・フルチャージッ!!』
クリスソードの柄に埋め込まれた、排熱用のタービンが唸りを上げる。
凄まじい勢いで回転をし出すと、それに合わせて刀身が眩しく輝いた。
それに呼応するかのように胸部の結晶体と、大きく開かれた翼からも光があふれ出した。
フルドライブアタック。勇者機兵の動力源であるクリスリアクターのエネルギーを最大限に利用し、極限まで収束したエネルギーを最大加速と合わせて解き放つ必殺技。
しかしそれを読んでいたのか、ブラックゼータキャリバーもまた、距離を置きながらゼータキャリバーと同じ体勢で構えをている。
(…ならば、相手の発動よりも早く斬りかかるッ!)
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