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全身に青白い光を纏いながら、突進するゼータキャリバー。
その姿は翼を大きく広げて飛翔する、鳳凰のようだ。
『クリスフラァァァァァァァッシュッ!!』
すれ違い様に放つ神速の横一閃。それは一撃で邪悪なる存在を切り裂く、筈であった。
しかし。
『そう上手く事が運ぶものか…!』
技が決まるよりも早く、ブラックゼータキャリバーの体勢も整えられていた。自らもまた、黒い鳳凰と化して正面から迎え撃つ。
クリスフラッシュVSクリスフラッシュ。必殺剣同士の衝突は、周囲の風景を吹き飛ばすほどの衝撃をもたらした。
火花が互いの視界を奪い、眩いまでの閃光があふれ出す。
ややして、光は収まることとなる。それはすなわち、明確に勝敗が分け隔てられたことを意味する。
その衝撃からはじき出されるように落下するのは、青と白を基本とした勇者機兵の方であった。
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