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(クリスフラッシュの影響か…? 体力の消耗が激しい、このままでは…!)
剣を握る力も、徐々に失われているようだ。黒き凶刃が、その喉元を噛み切ろうとするように迫ってくる。
万事休す。そんな単語さえ頭に過ぎった、その時。
『偽者とは、大抵色違いであることが多いそうだが。どうやら多聞に漏れないようだ』
淡々とした言葉と共に、月明かりを遮る巨大な何かが、両者の上空へと出現した。
視線をそちらに送ると、蝙蝠を思わせる大きな翼を広げた白い機兵が、振り被った青白い刃を放つ大鎌を、今まさに振り下ろすところであった。
『な、何ッ!?』
流石にこれは意表を突かれたのだろう、慌ててその場を離れるブラックゼータキャリバーは、辛うじてその奇襲を回避した。
ゼータキャリバーは、自らを庇うように立つ白い機兵に、見覚えがあった。
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