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ドスン。
シロが背を預ける木の更に後ろ側に、何か人間の等身大サイズの何かが落下して叩き付けられたような音が響き渡る。
「……あぅ…」
うめき声だろうか。女性のものの様だが、聞き覚えのない声である。
シロはゆっくりと身を起こすと、その後ろを覗き込んでみた。
仰向けに倒れているのは、十代半ばの少女であった。
癖のある肩まで伸びた髪と、衝撃に目を回している瞳は共に蒼。
和服をアレンジしたような独特の衣装。
更には額から小ぶりな角と、その背中に白い一対の翼を持っていた。
羽が生えている以上は飛べるのだろうが、それで落下すると言うのも器用な話であった。
とはいえ、そんな突込みを入れる余裕は、シロにはなかったわけだが。
(有角有翼の種族…? 心当たりがないな)
少なくとも、惑星ジオの中にそのような種族は存在しない。
目の前の少女に、シロは警戒の色を強めた。
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