四時の悪魔

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「へ?くまのぬいぐるみ…」 どう考えたっておかしい。 壁にくまのぬいぐるみがはえてる。 イヤ、本当にはえてるのだ。 「お?嬢ちゃん、俺が見えるのか」 これってまさか!! 「うん!!」 「なんか、嬉しそうに見えるが?」 「当たり前だよ。私、初めてだもん。幽霊見るの」 「…幽霊じゃなうぞ。俺はれっきとした悪魔だぞ」 「悪魔…幽霊となにが違うの?」 なんだ、この人間は。人のこと…悪魔だけど、驚かないでいる。 しかも、真面目に悪魔と幽霊の違いを考えてる。 「嬢ちゃん、それは自分で考えな」 「嬢ちゃんて、私は唯奈って言う名前があるんだから」 「おいおい、悪魔に気安く名前教えていいのか?」 「あ!…さっさっきのは…偽名よ、そう偽名」 …アホだ!!だが 「嬢ちゃ…唯奈、気にいった。俺は四時の悪魔だ」 「四時の悪魔」 四時って時間の? 「考えるてることはだいたい分かる。その通りだ」 「四時ってことは…他にもくまの悪魔がいるってこと!?」 「…いや、くまのはいないが…ってこれは仮の姿だからな!!」 「え?…てことはもっと大きいの?」 「ちゃうわー!!」 なんなんだ?悪魔の俺がこんな…バカにされるなんて。 悪魔は唯奈の目の前に移動する。 無論、空中に浮遊し、他者には認識できない。
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