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涼輔の発言に横沢は当日の朝、駅まで迎えに行くと告げてくれた。
「分かりました。じゃあ当日の朝9時に。」
メモを取りなつめに渡すと、なつめは微笑みながら、珈琲を差し出した。
「横沢さんにも手紙が来たんですか?」
「うん、来たらしいよ。…でも…何で死神は僕らの事を招待したのかな?」
涼輔の呟きになつめも小首を傾げて答えた。
「何で…ですか?ι」
「僕は探偵だから調べようとすれば簡単だろうけど、横沢さんは県警の警部補だよ?いくら彼が人情警部補として有名でも、それはS県でだけだろうし、警部補となれば忙しくて、招待を断りかねないんじゃないかな?」
そう言って珈琲カップに手を伸ばす。
温かく芳しい香り香りが涼輔の鼻腔を擽った。
「確かにそう言われて見たら…でも良く横沢さんに手紙が来たって分かりましたね?」
「何となくだけど、S県警一有名な警部補だからね。同じS県に住む者が死神なら、彼を呼ぶ可能性があると判断しただけだよ。」
もし死神が地元の者ならば、地元の有名な警部補を呼び、推理対決をしたいと思う気持ちがあっても不思議ではないのだ。
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