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「改めて。それでは『YES』を押してください。」
守は無言で『YES』の文字をタッチした。
-?
-??
-???
何も起こらない。
何の異変もなさそう。
守は黒服の男を見た。
「やはり発動しませんか……、貴方の能力『アンチサイコ』はミュータントの異能力を無効化するものらしいです。組織の見解通りだ……。」
-異能力を無効化する能力……
守の頭に一抹(イチマツ)の不安がよぎる。
-異能力を無効化する『だけ』の能力……!?
相手が普通の人間だったら全く使えない能力。
クリーチャーにも同様。
守は腰に刺したダガーいっぽんで戦わねばならない。
いくら武器が特殊なミスリル銀製だとしても、今まで剣術や体術などのトレーニングはしていない普通の体。
体育の成績は『3』だった。
運動はあまり得意ではないが、足だけには自信がある。
-なんだか、逃げ回ってばかりの戦闘が思い浮かぶな……
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