序章

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序章

ところ変わって地上は日本、一人の男が作業現場帰りだった。 『・・・』 一人寂しく自転車を押す青年、神林・保(かんばやし・たもつ) 今日もせっせと働き、親方、上司、先輩にぺっこぺこに弄られ、怒られ、ある意味充実した日を過ごして家路を徒歩徒歩と帰っていた。 『ぐすん・・・負けないもんね・・・』 夜空を眺めながら半ベソをかいている保。どうやら相当シゴキ揚げられたらしい・・・。 『♪あの~日~、見ぃ~上げ~た~ほぉ~しぞぉ~らよぉ~りぃたぁ~かくぅ~♪』 ゴスペ○ーズの曲をつい口ずさんでしまうほどきつかったらしい・・・ 『今夜ぁ~つーれーてくぅ~よぉ。ご覧~ほーしーくーずのぉ〰まーぐはぁ!!?』 空から閃光が保を直撃した!! 『かっ・・・バチ?』 人気の無い路地に一人倒れ込む保 『ウググ~・・・生きてる・・・ラッキー』 何とか一人立ち上がれた。服についた汚れを両手で払い今起きた事を考える。 『雷直撃したんだよな・・・俺・・・スゲー』 意外に楽観的であった。 改めて帰宅。 風呂に入り、晩飯を食べ、何事も無い自分に違和感感じつつテレビを鑑賞 しかしその晩、高熱が保を苦しめた 『がはぁ~・・・雷、打たれてただじゃ済まないと想ったが・・・辛い・・・』 眠りについた保はそれでもなお、うなされ続けた。 『選ばれし子・・・汝に特別な贈り物を授けよう』 『だ・誰だ』 保の夢の中で『総神』が語りかける。 『我は総ての父』 『ち、父~?』 『それよりじゃ、オヌシには更にプレゼントがあるのじゃ!』 『一方的だなこのじじぃは』 『・・・ゴホン、こちらの使者がお前に着くからよろしくな~』 『えっ!?、よく聞こえないんだけど!』 『総ての子に幸あらんことを・・・』 『勝手にまとめて行くなぁ~!!』 『がはぁっ・・・なんだ、・・・最低な夢を見たような気がするが・・・ダメだ思い出せない』 汗で下着がビッショリになり着替える保。 『ふぅ~・・・、快調・・・』 体調を戻した保・・・トイレに向かう。 バキッ!! 『うぉ!?・・・、何だよ、壊れたよ』 保がドアノブを掴んだ瞬間壊れてしまった・・・いや引きちぎってしまった。
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