本日は死亡なり。

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現在 主人公である 連城 戒は、 しがないサラリーマンだ。 彼の両親は残念ながら 小さい時に亡くなっていて、親戚を盥回しにされたあげく、 18で高校を卒業後本人や担任などは進学をしたかったが、 親の遺産もなければ、親戚に頼ることも出来ずに断念。 奨学金制度のある大学もあったのだが、 その多くは就職後に、 分割で返していかなくてはならないのだ。 だから、小さい時から培ってきた どんなときでも笑顔、 という、使えるようで 使えない特技を生かしてサラリーマンという安牌の仕事についた。 もちろん、開発や専門的な技術など全くわからないので 主に外回り、所謂営業をしている 嫌みな客でも、 試すような事をする人間の前でも 顔は崩さない 謝罪の時ですら、 困った笑顔というなんともいえない笑顔でのりきるのだ。 勤勉で真面目、 もっとも彼の場合は、 環境のせいだろうが その人懐こい笑顔と、 性格のおかげで食うには困らない仕事をこなしていた。 何故過去形かと言えば… 今現在彼の前には トラックが迫っている 運転手は眠っているのか戒には見る事はできない …死んだな… 走馬灯など見る事もなく彼の視界はトラックのブルーに染まり、 意識は遠のいた。
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