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彼は暗闇を沢山の人々と共に前へ進んでいる。
何故、ここに居るのかも、
何故、進んでいるかも解らないが、
唯一彼に解る事は
遠くにある馬鹿でかい扉へと進まなくては行けないと言う強い意思に従い歩き続けなければならないという事だった。
『俺の足はこんなに遅かったのか』
どれだけ進んだか解らないが、
周りの人は彼を追い越し先に扉へと進んでしまっている。
最初に隣にいた、
派手な衣装をきた外国人は、既に追いつける距離には居ない。
『なが、、、疲れないけど長すぎる…何時までつづくんだよコレ』
困った笑顔な彼は、
はぁとため息をつくも、暗闇をただ前へ進んだ。
どれだけ歩いた事だろう目の前にやっと扉がみえてた、
彼は違和感を覚え目の前の扉をみた後に、周りをみた。
途絶える事が無かった人々の群れは、
今は消え失せ、
静かだった空間は、
更に静まり返っていた。
『………』
彼は後ろをみてから、また扉をみて、
自分の中にある強い意思により、
大きな扉に手をかけたのだった。
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