本日は死亡なり。

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今度こそ戒の頭には 『?』 が浮かんだ。 転生と言うなれば、 生まれ変わる事のはずだし、 いきなり大人なら構わないのだな? といわれても、意味が解らない。 『何故転生しなければならないんですか?』 目の前にいる天使達の内一番端にいた、 赤髪の天使が明らかに動揺していた。 すかさず老人が手をかざし、赤髪の人物は消えたが既に彼はみている。 老人を笑顔が張り付いたままの顔で見据えた。 『………むっ、、、 解ったわい、説明するからそんなに睨むな連城戒よ。』 老人は、はぁーとわざとらしく深くため息を吐き出し、 連城 戒という人間の 死の原因について話しはじめた。 『……つまり、俺は死ななくてよかった…… そして、あってはならない死を遂げたから、転生させなくてはいけない こういう事ですか?』 事実は小説よりも奇なりとはよくいったものだと彼は頭がパンク寸前だったが、 目の前の老人が頷くのをみて彼はため息しかでなかった。 『だがな、君の人生は 地球軸では終了しているのでな…うむ、、』 言いよどんでいる老人に首を傾げる彼、 そこに周りの天使がついに口をひらいた。 『あなたは、 地球では生き返ることは出来ません。 ですが、あなたの魂の寿命はまだまだ長いのです。 そこで地球ではない場所に肉体を神と私達で構築しあなたを生き返させます。』 正直、俺には転生の意思はないのだが… そんな事を考えると別の天使が 『あなたの我が儘で地球に生きるすべてが死を迎えに、 地球軸という存在自体がなくなります』 とそう言ってきた。 『でも、原因はあなた達ですよね、正直俺には何の関係もないし、 この先転生したとして人生になんの魅力も感じないのだが。』 その一言に目の前の人々、いや正確には神様と天使様は顔を青くして、 目の前の人間に恐怖したのだ 『いや、しかしな、地球軸の裏側とか、儂にも都合が…』 『俺には関係ないな』 笑顔で切り捨てられた。 だが、神にも事情があるし、周りの原因を作った天使たちも 土下座のように頭をたれて必死に懇願したのだった。
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