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「え~と服屋は見当たらないな。古着屋ならあるのか。」
この世界では基本的に古着なのだ。新品で買うのは貴族以上か金に余裕のある者である。
拓真は古着屋に入った。
「いらっしゃい!ゆっくり見ていってくれよ。」
拓真は店内をうろつき始める。
店内にはそれほど服の種類はなかった。
「これは!?」
「兄ちゃん、珍しいものにくいついたね。それは和服っていうやつでね、東の島国の服らしい。この辺じゃ珍しいが大量に売りに来たやつがいてな、6着あるんだ。全部買ってくれるならサービスで4着他に好きな服あげるぜ。」
「買います!」
「しめて銀板一枚だ。」
「えっ!あの物々交換はありですか?」
拓真は銀貨5枚しか持っていないのだ。
「物々交換でも大丈夫だ。この辺じゃ珍しくないからね。」
この世界では地方は物々交換が主流で、王都では貨幣での買い物が主流なのである。
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