2人が本棚に入れています
本棚に追加
太朗の歩くスピードがよっぽど遅かったのか
業を煮やした由乃が
走った道を逆戻りし、太朗の手を引いていった。
「まっ...」
由乃の勢いが強すぎて
太朗は危うく転びそうになった。
しかしそんなことはお構いなしで由乃はずんずんと
先に進もうとする。
そんな二人を涼子は嬉しそうに見ていた。
「由乃ちゃん、店長、私がいることも忘れないでくださいね!」
二人の後ろからそう叫ぶと、
太朗が助けてくれと言わんばかりの表情で
涼子の方を振り返った。
それを見てまた涼子は笑った。
最初のコメントを投稿しよう!