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先生の自己紹介が終わり、生徒の自己紹介が始まった。
趣味や得意な教科など至って普通の自己紹介だった。
私とアンジェの時だけ、なんだか異常な程強い眼差しだったような気がしたような……
「では教科書を取りに行くので、まずは…そうだなあ…ここの四列、僕と一緒に来て下さい」
ブーイングの嵐がくるかと思えば逆に選ばれなかった残りの四列からいいなーという声が聞こえるというヘンな状況だった。
私とアンジェも選ばれた列に入っていたので、先生についていく。
「今から地下の書庫に行くんですけど、ちょっと変な門番がいるので注意してくださいね」
そう言い、颯爽と先生は歩きだす。
「あ、ロナちゃんだ」
「……どうも」
アンジェの隣にはいつの間にかロナさんがいた。
猫のような目が私の目とあう。
「ナギサさんは何故この学校に?」
「うーん……まあ、こんな平凡な私が世界を救えたら面白いかな……って思って」
何度も言うようだけど私はそこまで重い気持ちを背負って来たわけじゃない。
色々あって学年首位になったけど、私はトップには相応しくはないと思う
なった以上、仕方のないことだけど……
「意外と軽い気持ちで来たんですね」
「ロナちゃんは?」
アンジェがすかさず彼女に質問した。
「私は……」
彼女は少しだけ表情を曇らせて、話した。
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