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「じゃあ食堂に――――「ナギサあああああああ!!!!」
「!?」
廊下の方からどたどたと足音が聞こえ、教室のドアの前で誰かが立ち止まる。
「あ、あれ……」
「よお!昼食べに行こうぜ!」
そこにいたのはジョウだった。
息も切らさず、満面の笑みで立っている。
「……はあ」
顔が若干引き攣っているのが自分でもわかる。
渋々アンジェとロナを連れ、ジョウと食堂へと向かった。
――――
ジョウの隣にロナが、向かい合うかたちで私とアンジェが座った。
殺意の入り混じった視線が容赦なく突き刺さってくる。
もう死にたくなってきた。いろんな意味で……
「あの、ジョウさん」
「んー?」
ジョウが顔をあげてこちらを見る。
「なんでまた私達を食事なんかに……?」
ジョウはう~んと唸って
「久しぶりに面白い奴見つけたからな、というかあんま理由はないぞ?気まぐれだ」
気まぐれで付き合わされただけかい!!!!
「その……質問なんですが」
ロナが恐る恐る口を開く。
「ジョウさんとナギサさんは……何か特別な関係でも?」
だだっ広い食堂が一瞬にして静まり返った。別にロナの声が大きかったわけでもないのに、だ。
それに加えて殺意の視線がより強くなる。
「あ……あぁ~~……」
やだもうしにたい……
しかしジョウは特に表情を変えず
「特別な関係といえば特別な関係かな?」
ばたん、というイスがひっくり返る音と、どさっと人が倒れる音が一斉に響いた。
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