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その時、突然小刻みに部屋が揺れだした。
「地震!?」
段々と揺れは大きくなっていく、しかし揺れ、というよりは何かが何度もぶつかるような衝撃が部屋を揺らしているようだった。
何人かが机の下に潜り込むも、先生は全く動じない。挙句に
「今日は喧嘩日和ですねぇ」
とニコニコしながら楽しげに言っていた。
「ふむ、これから役に立ちそうですね……皆さん、ついてきてください」
机に潜り込んだ人たちは若干躊躇いつつ机の下から出る。
私達も先生についていった。
アンジェとロナは割とケロッとしていた。
大慌てで下りた階段を上り、揺れる校舎の中を歩く。
先生が向かっている場所はなんとなくわかった。
あの広場の、少し上にある廊下だ。
そして広場にいるのは――――
あの“2人”
やがて予想通り廊下にたどり着き
「落ちない程度に下を覗き込んでみてください」
全員がそろりと下を覗き込んだ。
「ほわあ……」
ロナが隣でほわほわしはじめる。
こちらも予想通り、彼と彼だった。
広場の青々とした芝生は抉られ、ベンチなども木っ端微塵状態だった。
2人の剣がぶつかり合う度に、大きな衝撃が走った。
「――――あっちの黒髪のジョウくんは今のところ学園、いや世界最強の生徒です」
先生の解説が始まった。
「ま~職員室でナギサさんとアンジェさんが互角だったってことも耳に入っていますけどね」
思わぬ暴露(隠してないけど)で先生の顔を二度見してしまった。
「……」
皆の眼差しで体中が貫かれているような感じがした。
「なんでそれ言うの……」
心が折れかけた。
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