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村に唯一ある教会風の建物から、午後0時を知らせる鐘の音が響き渡った。
発表の時間の合図だ。
テロル村の村長ファジトが皆の前に出て、
『コホンッ。
え~それでは時間になったので取引に行ってもらう5名を発表する。』
この言葉に村民の顔がより一層強張る。
『…まず1人目は…。
…ユマ。お前だ』
ファジトはユマを見ながら指を差した。
『よっしゃ!
じじぃサンキュー!』
ユマはガッツポーズしながらファジトに向かって言った。
ユマはファジトの孫で数年前から旅に出て世界を見てみたいと懇願していた。
その願いをあっさり却下されてきたユマは、せめて高山植物の取引に行かせてくれと毎日頼み込んだ。
今回はファジトが折れた形でユマの願いを聞き入れたのだ。
ユマ。17才の男。AB型。
身長177cm、体重67Kg。
髪は長めで所々クセが付いている。
湿気の多い日は髪型が決まらず多少不機嫌になる。
剣を特技として村の中では大人顔負けの力を持つ。
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