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「みんな、集まってくれてありがと」
ドッと拍手が沸き起こる。
バースの居る場所の一段下には、レイサ・サライを除いた幹部の二人が座り、その更に下方に100人程の人が居る。
「え? 子供?」
バースを見て、100人程の人の中で、小さく呟かれた。
「あれ? 新しくメーデーに入った人かな?」
その声に気づいたバースは、そちらに顔を向ける。
「す、すみませんっ。俺が紹介した奴です」
先程呟かれた声とは違う声がして、途端にその男と、その男の隣に居た男が、床にメリ込む。
「うがっぁ゛がっ」
バースに「子供」と言った男とその男をメーデーに紹介した男が奇声をあげている。
ミシ…
骨の軋む音がする。
「カノン。そろそろ止めてあげて」
バースがそう言うと、男達にかかっていた力が治まる。
「バース様 馬鹿にする カノン許さない」
男に力をかけていた、メーデー幹部の一人、「カノン」が言った。
「ありがと、カノン。でも、カノンの重力操作は魔力をたくさん使うんだから、無理しないで」
バースが優しく笑って言う。
「……カノン バース様の言うこと 聞く」
カノンはそう言うと、席に座り直す。
「しかし、バース様に失礼なことを言ったのも確かだ。……どうしてやりましょうか」
カチッとメガネを押し上げ言ったのは、幹部の一人である「セイヤ」だ。
「セイヤ……。処分はレイサに任せるよ」
バースはそう言うと、レイサの方を向く。
「では、バース様。その男に火炙りを」
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