*不採用*

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ユリちゃんはユリちゃんできっと切ない気持ちで私に話しているんだと思う。 この幼稚園… どこの幼稚園でも良かったわけじゃない… そうこの幼稚園じゃなきゃ意味がない… この幼稚園は本来、私の両親が経営していたもの。 そして、今、面接をしているこの場所がこの幼稚園。 「私ね、執着してるわけじゃないの。ただ…」 「わかってる。」 ユリちゃんは私の想いを汲み取るかのように静かに答える。 幼稚園の事務所でテーブルを挟んで、ユリちゃんと私は少しだけ顔を見合わせた。
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