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…ピピピピっ…
カチ…
目覚まし時計の音が部屋に響いた。
そして、その音を制したのは近くにあった布団の塊から延びた手。
「……う~~~」
今度は呻きながら布団の中にいた人物--悟空が出てきた。悟空は寝ぼけながら時計に目をやった。
「やっべ~~~ッ!!遅刻するッ!!!」
そして悟空は飛び起き、スーツを着て家から飛び出した。
もちろん、弁当をしっかりと手に持って。
カタンッ
「ふぅ…ギリギリセーフ」
呟きながら悟空は自分の席についた。
「お前マジでギリギリだな」
隣で自分の仕事をしていた悟浄が話しかけてきた。
「んー…。あ~腹減った~~」
「あっ?朝飯食ってねぇの?」
悟浄が心底驚いたように訊いた。
「なぁ、悟浄なんか食べ物持ってねぇ?」
頷きながら悟空は言った。
「おいっ!!うるせーぞ。無駄口たたく暇があんならさっさとテメェの仕事しろ!!この馬鹿どもが!!!」周りから密かに鬼課長と呼ばれる三蔵に2人は怒られた。
「へーへー。分カリマシタ~」
悟浄はそう言うと自分のパソコンを叩き始めた。
「すみませんでした」
悟空は苦笑いしながら謝ると自分の仕事を始めた。
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