27人が本棚に入れています
本棚に追加
―――その夜
和樹の部屋から何度もバシンッと乾いた音が漏れている。
「誰があそこまでしろと言いましたか?」
慎也の冷たい声が響く。
ティーパーティでの従順な執事としての顔はそこにはなく、まるで支配者のそれだった。
一方の、和樹は涙で潤んだ目、紅く染まった頬、、両手足を固定され、そのうえ全裸で俯せにされてお尻を突き出すような格好をしている。
その突き出されたお尻は熟れた果実のように真っ赤になっていた。
「で、でも慎也…お前が……ひんっ!」
何かを言おうとした和樹の言葉は途中で情けない声で途切れる。
「確かに…紅茶は言いましたが……踏めとは言っていません。」
冷たい表情のまま言葉を紡がれていく。
「慎也ぁ…」
そんな慎也の冷たい表情とは対称的に甘えたような声で名前を呼ぶ和樹。
まるで叱られることが愉悦に繋がっているかの如く。
「まったく…我慢できないのですか?」
そんな和樹に呆れたように言う慎也。
その表情から冷たさから消え失せ、どこか優しげなものが零れていた。
「慎也…触ってぇ……」
モジモジとしながらおねだりをする和樹。
和樹のおねだりを聞いた慎也はニッコリと笑みを浮かべて、そっと手を自身に…ではなく内股に持って行き思いっきり抓りあげる。
「いぁあっ!」
痛みと快楽が混じり合った声をあげた和樹。
それを見て愉しむかのように口角をあげる慎也。
「和樹様…これはお仕置きですよ?」
口角をあげたまま耳元で囁きかける慎也。
その言葉に身体を強張らせる和樹。
「っ…ごめんなさいっ……もう二度としないからぁ」
目に涙をいっぱい溜めながら謝罪をする和樹だったが、
「駄目です。そんな口先だけの謝罪で許すほど、私は甘くありません。」
慎也はばっさりと切り捨てた。
その対応に和樹は溜めていた涙を零しながら再び謝罪をして懇願をする。
「なんでも…なんでもするから許してぇ……」
「なんでも?」
なんでもする…その言葉に慎也は反応を示し、先ほどよりも意地の悪い悪魔の笑みを浮かべる。
その笑みに和樹は前言撤回をしたかったが、それをすればお仕置きが酷くなるだけと理解をしているため何も言わずに指示を待つ。
しかし、いっこうに何かをする気配の無い慎也。
それに不思議に思った和樹はなんとか背後を見ようと身体を動かすが、拘束されているのでギチギチと食い込むだけだった。
「慎也…?」
最初のコメントを投稿しよう!